Neil Young の3作目スタジオアルバム。代表曲「Only Love Can Break Your Heart」「Southern Man」を収録し、『Harvest』へ向かう前の重要作として聴かれる一枚である。
Dean Stockwell と Herb Bermann による同名の未映画化脚本『After the Gold Rush』に着想を得たとされる作品で、大半がロサンゼルスの自宅地下スタジオで録音された。当時 Crosby, Stills, Nash & Young での活動と並行して制作され、Crazy Horse のメンバーや、当時まだ無名だった Nils Lofgren、後に CSNY でも共演する Stephen Stills らが参加している。アコースティック中心の静かな楽曲と、「Southern Man」のようなエレクトリックなロック曲が同居する構成となっている。
どんなアルバムか
『After the Gold Rush』は、Neil Young の静けさと鋭さが同じ場所にあるアルバムである。ピアノやアコースティック・ギターを中心にした曲は繊細だが、そこに突然「Southern Man」のような強いロック曲が入る。
CSNY の成功期と重なっているため、ハーモニーの中にいる Neil Young と、ソロで孤独に鳴らす Neil Young の両方が見える。西海岸ロックの文脈では、フォークロックから個人作家の内面へ深く入っていく作品として重要である。
聴きどころ
「Only Love Can Break Your Heart」は、Neil Young のメロディの親しみやすさがよく出た曲である。後の『Harvest』の入口にもつながる、静かな代表曲として聴ける。
「Southern Man」は、アルバム内で最も鋭いロック曲。人種差別への批判を含み、後年 Lynyrd Skynyrd「Sweet Home Alabama」との文脈でも語られることが多い。Neil Young が穏やかなフォークだけの人ではないことが、この曲でよく分かる。
収録曲
- Tell Me Why
- After the Gold Rush
- Only Love Can Break Your Heart
- Southern Man
- Till the Morning Comes
- Oh, Lonesome Me (Don Gibson カヴァー)
- Don't Let It Bring You Down
- Birds
- When You Dance I Can Really Love
- I Believe in You
- Cripple Creek Ferry
一般的な評価
ビルボード200で8位、英国で7位を記録し、米国で2×プラチナ(200万枚以上)に認定されている。シングル「Only Love Can Break Your Heart」は全米33位に達した。Rolling Stone 誌の「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」には複数版で選出され、Time 誌の「オールタイム100アルバム」(2006年)にも挙げられている。2014年にはグラミー賞の殿堂入りを果たした。
関連ページ
- Neil Young ── Buffalo Springfield、CSNY、ソロ期をまとめて見る。
- ニール・ヤング案内 ── 『After the Gold Rush』と『Harvest』を並べて見る。
- Harvest ── 次に広く届いた代表作。
- CSNY ── 同時期のグループ活動を見る。
- Buffalo Springfield ── Neil Young の出発点を確認する。
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