Court and Spark cover

Court and Spark

発売
1974年1月
レーベル
Asylum Records
プロデュース
Joni Mitchell / Henry Lewy
ジャンル
Folk Rock / Jazz Pop

Joni Mitchell の6作目スタジオアルバム。代表曲「Help Me」「Free Man in Paris」を収録し、彼女にとって最大級の商業的成功作となった一枚である。

前作『For the Roses』(1972) で始まったジャズ語法への接近を、より明確にポップ/ロックの枠組みのなかで結実させた作品でもある。LA のジャズ・フュージョン・グループ Tom Scott の L.A. Express をバンドとして起用し、Tom Scott(サックス・木管)を軸に、David Crosby・Graham Nash・Robbie Robertson・Wayne Perkins・José Feliciano・Cheech & Chong などが要所でゲスト参加している。

どんなアルバムか

『Court and Spark』は、ローレル・キャニオン期の内省的なシンガーソングライター作品から、ジャズ/ポップ寄りの洗練へ向かう転換点にある。『Blue』のような私的な緊張感を残しつつ、演奏はより都会的で、リズムやコードの動きも広がっている。

西海岸ロックの文脈では、フォーク・ロック、ソフトロック、ジャズ・フュージョンが自然に重なる場所として聴ける。Joni Mitchell を初めて聴く人にも入りやすく、そこから『Hejira』や『The Hissing of Summer Lawns』へ進む入口にもなる。

聴きどころ

「Help Me」は、Joni Mitchell のポップ性と複雑なコード感が最も分かりやすく結びついた代表曲である。軽やかなメロディの裏側で、L.A. Express の演奏が曲を柔らかく押し出している。

「Free Man in Paris」は、Asylum Records の David Geffen を題材にした曲として知られる。音楽業界の成功と疲れを、明るいサウンドのなかにさらりと混ぜるところに、Joni らしい観察眼がある。

終盤の「Twisted」は Annie Ross のジャズ・ナンバーのカバーで、Cheech & Chong も参加する。アルバム全体がジャズへ開いていく感覚を、少しユーモラスに締めくくる曲である。

収録曲

  1. Court and Spark
  2. Help Me
  3. Free Man in Paris
  4. People's Parties
  5. Same Situation
  6. Car on a Hill
  7. Down to You
  8. Just Like This Train
  9. Raised on Robbery
  10. Trouble Child
  11. Twisted

一般的な評価

ビルボード200で2位、米国でダブル・プラチナ認定、彼女として最大の商業的成功を収めた作品。シングル「Help Me」(全米7位)、「Free Man in Paris」(全米22位)がいずれもラジオで広く流れ、彼女の名前を一般リスナーにまで浸透させた。「Free Man in Paris」は Asylum 創設者 David Geffen を題材にした楽曲としても知られる。

関連ページ

  • Joni Mitchell『Court and Spark』案内 ── 『Blue』から『Hejira』へ向かう流れの中で本作を見る。
  • Joni Mitchell ── ローレル・キャニオン期からジャズ期までの流れを見る。
  • Hejira ── 『Court and Spark』以降のジャズ的展開をさらに深く聴く。
  • CS&N ── David Crosby / Graham Nash との周辺人脈を見る。

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